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湯の印象 B 秘境度  4
  『幻のワンコイン温泉』
   世に言う「ワンコイン」とは500円のことである。温泉88箇所も既に3分の2に差し掛かるが、おおよそ入浴料は300円から500円、まさにワンコインが相場であった。ただ、ここのワンコインは100円である。いまどき驚異の値段である。どうやらこの温泉は地元出身の篤志ある方が自分で温泉を引いて地元に寄付したものらしい。ありがたいことである。
   おそらくは自宅であったのだろうか、造りはまったくの民家そのもの、間取りもそのもの、さらに浴室は自宅そのままの浴室で洗面所にロッカー(しかもコイン不要の昔の金属板鍵)が数個あるだけ。まるで友達の家でお風呂を借りている雰囲気である(笑)。
   しかしやはり温泉である。近所のご老人がのんびりと入浴していた。ここ鬼北町清水は山とお年寄りしか見ない限界集落である。この地にこそこの百円の自宅温泉の意味があるのであろう。この地区に育ちこの地区にここを寄付した方の気持ちもよくわかる、まさに四国らしい温泉ではあるまいか。どこにも取り上げられず誰もいなくて何もないが、それが自然に感じられる良い施設である。
  近所のスポット 『四国酒蔵88箇所48番 媛囃子』 『四国堰堤88箇所46番 野村ダム』
 
  
 
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「一見、公民館横の民家。よくても集会所。」 
一見、公民館横の民家。よくても集会所。 
 
 
 
「看板は老人保養センター。のれんに湯の文字がないと温泉とはわからない。(画像はクリックすると拡大します)」 
看板は老人保養センター。のれんに湯の文字がないと温泉とはわからない。(画像はクリックすると拡大します) 
 
 
 
「中は完全な普通の家の間取りである。玄関に料金箱、もちろんまったくの無人。」 
中は完全な普通の家の間取りである。玄関に料金箱、もちろんまったくの無人。 
 
 
 
「料金箱下の料金表。四国最安の入浴料金。」 
料金箱下の料金表。四国最安の入浴料金。 
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